憩いのジャズ喫茶復活 陸前高田・ジョニー、本設営業開始

お祝いの花であふれる店内で客を迎える照井由紀子店主(左から2番目)
 市民に愛された老舗が帰ってきた。東日本大震災で被災した陸前高田市のジャズ喫茶「ジャズタイムジョニー」(照井由紀子店主)は21日、同市高田町のかさ上げ地に再建した本設店舗の営業を始めた。震災前の店舗に近いまちの中心部で、地域に根ざす憩いの場として再び歩み出す。

 軽快なジャズが流れる店内に、昔ながらのナポリタンの香りが漂う。照井店主(68)は「またお客さんを迎えられることがうれしい。ゆっくりくつろいでほしい」と、談笑するお客さんの姿に目を細める。

 同市竹駒町の自営業照井善博さん(58)は「ナポリタンの味は変わらない。食べると思い出がよみがえってくるようだ」と笑みを広げた。

 広さは約40平方メートルで直前の仮設店舗と同じぐらいだが、天井が高い。約20席はゆったり配置。壁や床、テーブルなどを木目調で統一し温かみを感じる空間だ。

 1975年に同市高田町中心部で創業し、長年まちのシンボルとして愛された。音楽好きも、そうでない人も自然と集まる社交の場だったが、2011年に震災の津波で店は全壊。レコードやCDは全て流され、多くの常連客も犠牲になった。

 失意に沈んだが、ファンの応援を受けて同年9月、同市竹駒町の仮設で営業を再開。被災地を訪れる多くのボランティアや演奏家が来店し、今年2月の営業終了までも着実にファンを増やした。

 本設再建には多くの寄付が集まった。全国から届いたお祝いの花に囲まれ、照井店主は「一人一人に感謝の気持ちでいっぱい。再びここで人がつながり、出会いが生まれる場であってほしい」と願いを込める。

 当面の営業時間は午前11時~午後6時、水曜定休。夜営業も検討している。

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