うま味凝縮、カキ缶詰 「桜満開牡蠣」の水煮を開発

桜満開牡蠣を使ったカキの水煮
 釜石市のかまいし水産振興企業組合(三塚浩之代表理事)は、地元のブランドカキ「桜満開牡蠣(さくらまんかいがき)」を使用した水煮缶詰を開発した。新型コロナウイルス感染症の影響で飲食店の生がき需要が減退する中、高級路線の加工品に挑戦。ブランド力を生かし、素材の味が前面に出る水煮に活路を見いだす。

 大ぶりの桜満開牡蠣を収穫したその日に短時間でボイルするため、冷凍せずに新鮮さを封じ込めている。味付けは塩のみを使い、カキのうま味を引き出す。1缶3~5個入り160グラムで、3缶を詰めた1箱5400円(送料別)。賞味期限は3年。加工は陸前高田市のタイム缶詰(吉田和生社長)が担う。

 同社によると、カキの水煮は全国的に珍しく、さらに冷凍せずに仕上げている製品はまれだという。パスタやかきご飯など煮汁が生かされる料理がお勧めだ。

 桜満開牡蠣は釜石市片岸町の室浜漁港を拠点とする佐々木健一さん(48)と佐々新一さん(54)が生産。例年、首都圏などの飲食店に生がき約1万5千個を販売している。今年はコロナの影響で需要が減ったことから、約1万個を缶詰にした。850箱製造し、3月中旬のインターネット発売以降、既に200箱売れた。同市のふるさと納税の返礼品になることも決まっている。

 缶詰開発は貝毒による出荷取りやめのリスク分散につなげる狙いもある。同組合によると、近年、生がきの出荷は見通しがつきにくくなっているという。高級加工品の路線が確立されれば、生がきと缶詰の2本柱で生産者の安定経営が見込める。

 三塚代表理事(58)は「素材が良いと加工品のおいしさも全然違うということを感じてもらえると思う。桜満開牡蠣を年中楽しんでもらえるようになった」と手応えを語る。

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