金色堂 往時の輝き 中尊寺、金箔補修終え法要

保存修理工事を終え、輝きを取り戻した中尊寺金色堂=15日、平泉町平泉
 平泉町平泉の中尊寺は国宝の金色堂で行っていた保存修理工事を終え15日、記念の法要を行った。修繕は1968年の昭和の大修理以来で、壁面に生じた亀裂や剥がれた金箔(きんぱく)を補修。「平泉の文化遺産」の世界遺産登録10年を前に、美しさを取り戻した。

 法要は約20人が出席。奥山元照(げんしょう)貫首が導師を務め、10人ほどの僧侶たちが金色堂の周囲で平穏無事を祈念し、お経を上げた。法要を終えて奥山貫首は「金色堂は世界遺産平泉の中心となる建物で後世に伝えるべき重要な文化財。輝きとともに、藤原氏の平和への思いが未来に伝わってほしい」と願った。

 金色堂を初めて見た愛知県愛西市の大学生市岡美友紀さん(24)は「節目の日に来られてよかった。きらびやかなだけでなく、荘厳さに感動した」と見入っていた。

 修理は前回も携わった小西美術工芸社(東京)が手掛けた。筆やへらで、外壁と柱の接合部に生じた漆や金箔の剥離部分などを伝統技法を用いて補修した。漆と、石材を砕いた粉末などを混ぜた「錆漆(さびうるし)」を下地として破損箇所に埋め、その上に漆を塗り重ね、金箔を乗せて仕上げた。

 中尊寺は金色堂の経年劣化に伴い2018年に保存環境調査専門委員会を設置。堂内調査で「構造に関わる大がかりな修理は必要としないが、必要最小限補修を行うべき」との結果を受け、修理工事を施した。今年6月に着工し、今月完工。期間中は一般公開しながら作業が進められた。

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