康楽館110年記念し新作 コロナ影響、本年度唯一の作品に

「リトライ! 風そよぐ町から」のチラシ
 秋田県小坂町の芝居小屋・康楽館は2日、創建110年を記念するオリジナルの新作「リトライ! 風そよぐ町から」を10月2日から上演すると発表した。明治時代の小坂鉱山を舞台に、主人公の挫折と再生、挑戦を描く。新型コロナウイルスの影響で4月からの公演が中止となっている中、本年度唯一の上演作品となる。

 「リトライ―」は、山口県萩市出身の実業家で政治家の久原房之助(1869~1965年)が主人公。久原は鉱山事業を手掛ける藤田組の幹部として、1891(明治24)年に小坂へ赴任した。銀鉱石の採掘量が減り閉山の危機にあった同鉱山で銅の採掘を進め、生産量日本一へと復活させた。

 制作は下町かぶき組(東京)が手掛け、役者11人が出演。小坂鉱山立て直しのプロジェクトに挑む久原や部下たちの奮闘を演じる。

 コロナ禍で苦境に立たされている人を元気づけるための舞台として康楽館が企画した。感染拡大を防ぐため、1回の上演で入場できる定員を通常の607人から120人へと減らし、観客同士が密集しないようにする。役者は全員がPCR検査を受け、陰性を確認してから舞台に立つという。

 この日康楽館で制作発表が行われ、高橋竹見館長は「諦めなければ最後に成功することを伝えたい。コロナで商売に苦しんでいる人たちなどにぜひ、見てもらいたい」と語った。

 上演は町の助成を受ける。同席した細越満町長は「近代史を飾る人物の群像劇を、にぎわい復活の起爆剤にしたい」と述べた。

 康楽館は1910(明治43)年に小坂鉱山の厚生施設として誕生。建物は国重要文化財に指定されている。

 「リトライ―」は、10月2~31日、午前と午後の1日2回上演する(31日は午前のみ、16日休演)。料金は2200円、中学生以下1100円。小坂小・中学校、小坂高校の児童生徒は無料招待する。問い合わせは康楽館TEL0186・29・3732

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