自宅再建 念願のそば店 大槌・震災で被災、今月下旬に開業

打ったそばを手に「復興支援への感謝を伝え、まちのにぎわいの力になりたい」と開店準備に励む田中正道さん=大槌町本町
 大槌町本町の田中正道さん(46)は4月下旬にも自宅でそば店「よりみちそばみち」を開業する。自身も東日本大震災で被災し、全国から復興支援を受け「町のために働きたい」と修業を積んでたどり着いた道。自宅敷地内に掘った井戸水を使ってそばを打ち、「きれいで豊富な大槌の地下水を使ったそばを味わってほしい。支援への感謝を伝えたい」と力を込める。

 「まだまだだな」。真新しい厨房(ちゅうぼう)で田中さんが黙々とそば打ちを繰り返す。メニューやたれの検討を重ね、昼、夜と時間を分けて母節子さん(72)とともに店に立つ予定だ。

 2011年の大震災で同町須賀町の自宅は全壊した。自分の時間を削って全国から訪れるボランティアたちの姿を見て、「自分は自分のためにしか働いていない。町のために働きたい」と奮起。それまで勤めていた物流会社を退職し、同年11月、一般社団法人おらが大槌夢広場で復興食堂の立ち上げに加わった。昔からそば好きで、県内を食べ歩いていた田中さんは同法人の活動として講師を招いてそば打ち教室を開いたり、盛岡市のもりおか町家物語館でそば打ちを習ったこともある。

 小鎚地区の仮設住宅に住みながら、同法人で数年間活動を続け、退職後は食品卸や建設会社などで勤務。18年の自宅再建を機に夢だった古里でのそば店開業を決意。今年1、2月は江戸東京そばの会(東京都)に研修を申し込み、そば打ち漬けの日々を送った。

 自宅敷地内に約30メートルの深さの井戸を掘り、くみ上げた地下水を用いてそばを提供する。

 田中さんはカウンターとテーブル計22席を設ける念願の自前の店で「町をにぎやかにする起爆剤になりたい」と腕をまくる。井戸の掘削でかさんだ費用を賄うためクラウドファンディングで10日まで資金協力も募っており、ウェブサイト「いしわり」で支援できる。

 問い合わせは同店(0193・42・7527)へ。

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