角館の桜まつり中止、新たな感染受け 実行委、苦渋の決断

見頃を迎え、国内外からの観光客でにぎわった昨年の角館の桜まつり=2019年4月23日
 秋田県内で新たな新型コロナウイルスの感染者が出たことを受け、仙北市などでつくる角館の観光行事実行委員会は29日、規模縮小して開く予定だった「角館の桜まつり」(4月20日~5月5日)の中止を決めた。武家屋敷通りのシダレザクラと桧木内川堤のソメイヨシノを合わせてPRする現在の形の桜まつりは1960年代半ばには始まっており、実行委に記録はないが、中止は初めてとみられる。

 実行委によると、桜は公道や河川敷にあることから、花見は禁止しない。座り込んでの観賞や宴会は自粛してもらい、市職員や警備員が巡回して声を掛ける。武家屋敷通りの車両通行を禁止する交通規制は行わない。夜間の安全対策のため、武家屋敷通りと桧木内川堤で夜桜をライトアップする。

 県内で男女2人の感染が確認されたことから、実行委は市役所中町庁舎で緊急会議を開催。出席者全員の一致で中止を決めた。


■事業者、打撃計り知れず

 仙北市の「角館の桜まつり」(4月20日~5月5日)の中止が29日決まった。実行委員会はいったん、出店や特設ステージなどの集客イベントを取りやめる形での開催を決めたが、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、苦渋の決断となった。

 委員長の門脇光浩市長は「人を元気づける力がある角館の桜と安全確保の両立を検討してきたが、状況が悪化した。集客という誤ったメッセージにならないよう明確に中止と決めた」と説明。「みちのく三大桜名所」と銘打って連携する青森県弘前市と岩手県北上市の桜まつりも中止となったことや、東京などで連日多数の感染者が確認されている状況を踏まえたという。

 昨年約140万人(実行委発表)を集めた一大イベントの中止は、地元経済への影響も大きい。実行委員で田沢湖・角館観光協会の安藤大輔角館支部長(安藤醸造社長)は「桜は角館の大きな魅力だが、訪れた人に何かあっては取り返しがつかない。年間のお客さんの半分はこの時期に訪れるほどで苦渋の決断だ。事業者へのダメージは計り知れず、経済的な支援を国や県、市にお願いしたい」と苦しい胸中を語った。

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