三鉄あす全線再開 台風19号から復旧

試験運行で復旧区間の安全を確かめる三陸鉄道の車両=18日、大槌町本町・大槌駅周辺(本社小型無人機で撮影)
 昨年10月の台風19号豪雨で一時、7割の区間が不通となった三陸鉄道(本社宮古市、中村一郎社長)は20日、全線で運行再開する。18日は残る休止区間の釜石-陸中山田(28・9キロ)で最終段階の試験運行をし、震災復興が進む地域をトリコロールカラーの車両が走り抜けた。

 晴天の下を時折強い風が抜ける沿線で、三鉄社員が信号機や踏切の動作を確認した。車両は通常運転と同じ速度まで上げ、海沿いや災害公営住宅が並ぶ住宅地、1年ほど前に開業した大槌駅などを通った。

 車輪の音で車両に気付いた住民は手を振り、歓迎した。釜石市の鵜住居駅前で地元の海産物などを販売する産直汐折(しおり)の金野広満店長(58)は「台風の影響で観光客が減り、苦しい経営が続いていた。運行再開は喜ばしい。品ぞろえを充実させ、活気を取り戻したい」と期待を高める。

 20日は釜石市民ホールで記念式典を予定していたが、新型コロナ感染症の拡大を踏まえて中止を決定。陸中山田-釜石の記念列車は運行する。

 三鉄は昨年3月、JR山田線の一部移管を受け、大船渡・盛-久慈がリアス線(163キロ)として一本に結ばれた。しかし、台風19号豪雨でのり面や線路の崩落など77カ所が被災。順次復旧を進め、運行区間は82%まで拡大した。復旧事業費は約20億円で国と県、沿線自治体が全額負担する。

 中村社長は「多くの支援のおかげで、復旧を進めることができた。再びリアス線を一本につなげ、交通や観光など多様な側面から地域の力となりたい」と気を引き締める。

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