わらび座新作「三湖伝説」スタート、仙北市芸術村 「生きる希望伝えたい」

あきた芸術村小劇場で始まった「新解釈・三湖伝説」
 秋田県内に伝わる三湖伝説をモチーフにした劇団わらび座の新作ミュージカル「新解釈・三湖伝説」が2日、仙北市田沢湖卒田のあきた芸術村小劇場で始まった。来年3月24日までの全50公演。今月17日には男鹿市民文化会館、22日には秋田市のあきた芸術劇場ミルハス中ホールで劇中の音楽を和楽器で生演奏する特別公演を行う。

 十和田湖を追われた竜の八郎太郎が八郎潟にすみ着き、田沢湖の主の辰子姫と恋仲となったという三湖伝説を大胆に脚色したファンタジー。

 湖のほとりに住むたつ子は、若い修行僧の難蔵(なんぞう)や盗っ人のマオと出会い、龍神を探す旅に出る。道中ではナメクジや大蛇、コウモリとの戦いに四苦八苦しながら、次第にたつ子が龍神を探す理由が明らかになっていく。最後は村の危機を救い、3人は人として大切なことに気付く。

 初日を終えた脚本の鈴木潤子さんは「この世界には生きる希望があることを伝えたかった。史実と照らし合わせながらさまざまな考察ができるところが三湖伝説の魅力。この作品をきっかけに興味を持ってもらいたい」と語った。

 マオを演じた由利本荘市出身の佐々木亜美さんは「いろんな仕掛けがあるおもちゃ箱のような作品。見ている人にもマオたちと一緒に大切なことを見つけてほしい」と話した。

 東京都板橋区から夫婦で訪れた仲野研さん(65)は「先が読めないストーリーにわくわくした。何度も見ることで深みが増すと思う。秋田のことももっと深く知りたいと思った」と満足した様子だった。

 小劇場は一般4千円、小学生から大学生2千円。わらび座の会会員価格やウェブ割、温泉ゆぽぽ宿泊者割あり。予約・問い合わせはあきた芸術村予約センターTEL0187・44・3939(月―土曜の午前9時半~午後5時)。わらび座ホームページからも購入可。 

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