秋ノ宮「鷹の湯温泉」に支援を! 温度低下、湧出量減で休業

鷹の湯温泉の大浴場。源泉の温度低下、湧出量減少を受け昨年12月から休業している
 源泉の温度低下、湧出量の減少に見舞われている秋田県湯沢市秋ノ宮の温泉旅館「鷹の湯温泉」が今月、加温設備導入と新たな源泉の掘削に充てるため募金を始めた。昨年12月から休業を余儀なくされており、経営する小山田光博さん(38)は「このままでは旅館が立ち行かなくなる。多くの人の力を貸してほしい」と協力を求めている。

 鷹の湯温泉では2020年秋、源泉の温度が従来の80度台から70度前後に下がった。加温設備がないため、浴槽に届く時点でお湯の温度は15度ほど下がるといい、気温が低い同年12月~21年4月に最初の休業を余儀なくされた。

 休業期間に源泉の周囲をコンクリートで固め、隣接する役内川の水が入らないようにした。温度が回復したため営業を再開したが、同年8月には37・7度まで低下。22年4月まで再び休業した。

 再開後は一時的に60度前後まで上昇したが、それも長くは続かずまたも温度が下がり、昨秋には40度台に。湧出量の減少も21年春から続いており、22年12月から3度目の休業に入った。再開の見通しは立っていない。休業期間中は旅館を含め、一切客を受け入れていない。

 温度低下、湧出量減少の原因は分かっていない。小山田さんによると、ボイラーなどの加温設備導入には300万~500万円、新たな源泉の掘削には1300万円ほどかかるとの見積もりが出ているという。自己資金で賄うのは厳しいとして募金を集めることを決めた。今月中にはクラウドファンディングで費用を募ることも計画している。

 旅館は1885(明治18)年に開業した。熱い温泉と折々の景観が楽しめる「秘湯」として知られ、全国にファンを持つ。5代目の小山田さんは「状況は改善していない。休業中も宿泊予約の問い合わせ、申し込みが来ており応えられず申し訳なく思っている」と話した。

 募金の振込口座は、北都銀行湯沢支店普通口座8161777。書留でも受け付けている。問い合わせは、鷹の湯温泉TEL0183・56・2141

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