昆虫〝味力〟発信再び コロナで提供中断の北上・江釣子屋

「勇気を出して食べてみて」と勧める佐藤真社長。左の皿は幼虫の盛り合わせ、右はゲンゴロウとタガメ
 北上市上江釣子の飲食店「江釣子屋」(佐藤真社長)は2月、新型コロナウイルス禍で中断していた昆虫食の提供を再開する。従来からメニューを拡充。世界的な食糧難の打開策として注目される昆虫食を発信し、持続的な食の在り方を考える契機とする。

 提供する昆虫は見た目などに応じて初級、中級、上級の三つに分類した。初級はバッタやコオロギ、中級は各種幼虫の盛り合わせとゲンゴロウ、タガメなど。新メニューの上級はタランチュラで、いずれも昆虫食専門業者から仕入れ、素揚げして塩をまぶした既製品を小皿に盛り付ける。初級、中級は600円。上級は3千円。

 同店が昆虫食を扱い始めたのは2019年秋。昆虫好きの佐藤社長(42)が、昆虫食の可能性を広めようと中級まで販売。若年男性を中心に酒のつまみとして一定の人気があった。

 だが、20年以降はコロナ禍での時短営業に合わせて昆虫食を中断。感染対策と集客を両立できる態勢が整ったとして再開する。

 国連食糧農業機関(FAO)の報告によると、昆虫は家畜と比べて生産が容易で栄養価も高く、世界人口の増加に対応する貴重なタンパク源として、普及が期待されている。

 飽食とされる現代の日本だが「食糧難は人ごとではなく、いずれ昆虫が食卓に並ぶ日が来る」と佐藤社長。「固定概念にとらわれず食べてみることで、食の可能性は格段に広がる」と強調する。

 問い合わせは同店(0197・72・7080)へ。

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