コロナで苦境の旅行企画会社、テークアウト専門店に業態転換

「ひなたエキス」を開店した須崎社長(中央)とスタッフ
 秋田県産食材を使ったスムージーやポタージュのテークアウト専門店「ひなたエキス」が28日、仙北市田沢湖生保内の国道341号沿いにオープンする。新型コロナウイルスの影響で外国人観光客が見込めなくなった秋田市の旅行企画会社トラベルデザインが業態を転換。「hinata」(須崎裕社長)に社名変更して開業した。

 使用するメイン食材は、県産の果物や野菜。素材の味を最大限生かすことにこだわる。冷凍した羽後町や大仙市産イチゴをミキサーにかけたものと、てん菜糖、麦あめ、イチゴを一緒に煮込んだコンフィチュールを組み合わせた「濃厚スムージー」がこの時期の看板商品だ。

 当面はシイタケやホウレンソウのペーストで作るポタージュも提供。季節によって食材を変え、夏は仙北市産のブルーベリーを使ったスムージーも販売予定だという。

 須崎社長は国際教養大在学中の2014年、外国人観光客を秋田に呼び込もうとトラベルデザインを設立。外国人向け観光商品の企画や、海外の旅行会社へ本県をPRするパンフレットの作成、来県した外国人にとって魅力的な地域をつくるためのサポートを行ってきた。

 しかし、新型コロナで状況は一変。昨年2月上旬に羽後町を案内したのを最後に、外国人観光客の受け入れはぱたりと止まった。20年度の売り上げは前年度比6割減となり、経営は深刻な状況に陥ったという。

 トラベルデザインが力を入れてきた事業の一つが、県内農家を訪れて農作業などを行う体験型観光だ。当面は外国人観光客の受け入れが見込めない中、これまで培ってきた全県各地の農家とのつながりを生かした事業ができないかと考え、県産食材を活用したスムージーやポタージュの店を始めることにした。

 心機一転、社名も変更。「hinata」には「地域資源を(みんなの目に付く)日なたに持っていこう」という思いを込めた。

 「コロナ下でも個人旅行の需要はある。この地を訪れる県内外の人に秋田の食材のおいしさを伝えたい」と須崎社長。食材の背景にある自然も肌で感じてほしいとの思いが強く、そばに秋田駒ケ岳や田沢湖などがあって、多くの観光客が訪れる仙北市田沢湖に店を構えた。

 理髪店だった空き店舗を改修。「ひなた」のイメージ通り温かみのあるデザインに仕上げた。須崎社長と、2人のスタッフで運営する。

 須崎社長は出店を機に秋田市から仙北市に移住。「これまでは県内のさまざまな地域と、海外の旅行会社とをつなげるのが仕事だった。これからは自分が直接お客さまに秋田の魅力を届けていきたい」と力を込めた。

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