「鬼死骸村」広めたい 一関・真柴地区、 「鬼滅」人気あやかる

取り組みのシンボルとして整備した鬼死骸停留所。木製テーブルや記念スタンプも用意した
 地域に伝わるユニークな地名を広めたい-。一関市の真柴まちづくり協議会(熊谷昭三(あきみ)会長)は、同市南部の真柴地区に存在した「鬼死骸(おにしがい)村」を発信する地域おこし事業に取り組んでいる。観光客向けの案内板を設置し、かつての路線バスの停留所を地域の憩いの場になるように整備した。漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の人気にあやかり、知名度アップをもくろむ。

 同協議会の役員約30人を中心に活動を展開。「奥州街道・鬼死骸プロジェクト」「休耕地活用プロジェクト」などと銘打ち、2019年度から3カ年計画で進めている。

 昨年8月、県道260号沿いにバス停を模した案内板を設置した。16年までは宮城県の栗原市民バスが走っており、鬼死骸バス停があったが、路線の変更に伴い撤去された。珍しい名前のバス停を探しに訪れる観光客の思いに応えようと作製に至った。

 案内板の近くにある、旧国鉄バス時代に作られた鬼死骸停留所も整備した。待合室の中には江戸時代に描かれた鬼死骸村絵図の写真パネルを展示。看板を新調し、木製テーブルも用意した。「鬼死骸」の文字の記念スタンプも押印できる。

 同協議会によると、真柴地区は平安時代、坂上田村麻呂が豪族の族長を退治し、その亡きがらを埋めた言い伝えから鬼死骸村と呼ばれるようになった。1875(明治8)年に鬼死骸村と牧沢村が合併し、真柴村が誕生。電信柱には鬼死骸の名前が今も残る。同地区には寺や神社、石碑が点在。「鬼石(おにいし)」と呼ばれる大きな石の下には族長の亡きがらが埋葬されているとされる。

 同協議会は現在、一関中の生徒と連携し、ウェブ上の無料ソフトで散策マップの作製を進めている。鬼死骸プロジェクト推進リーダーの大倉秀章さん(72)は「取り組みを通じて、真柴地区を元気にしていきたい。インパクトの強い名前から、地域に興味を持ってもらえればうれしい」と期待する。

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