厳美の味 惜しまれつつ 「滝見だんご」閉店、最終日は行列

多くの人に親しまれた「滝見だんご」の看板商品を掲げる購入客
 一関市厳美町の名勝厳美渓河畔で、40年にわたり営業を続けてきた団子店「滝見だんご」(登嶋石根=としま・いわね=店主)が27日閉店した。「手切りの団子」として地元住民や観光客に親しまれてきたが、82歳の登嶋さんが高齢を理由に決断。訪れた客からは「お店の味が食べられなくなるのは寂しい」などと惜しむ声が上がった。

 最終日は午前9時の開店前から多くのファンが行列を作った。ごま、ずんだ、こしあん、くるみ、いそべの団子5本が入った看板商品の「5色」を販売。登嶋さんら従業員5人が店に立ち、感謝の思いを込めながら手早く作業を進めた。

 同店は1980年ごろ創業。試行錯誤を重ねて独自の味を作り出し、「空飛ぶ団子」として知られる郭公(かっこう)屋の団子とともに人気を集めてきた。ササニシキを米粉にせず二度蒸しし、棒状に練り上げたものを糸を使って一口サイズに形作る。無添加にこだわり、団子の上に塗るあんも全て手作りしていた。

 4時間待ちで購入した平泉町長島の会社員吉家祐子さん(37)と七音(ななと)君(長島小2年)親子は「軟らかくてもちもちした食感で、特にずんだが好きだった。なじみの店がなくなると思うと残念だ」と惜しんだ。

 同店は「お客さんに喜んでもらいたい一心でこれまでやってきた。口コミで広がり、多くの方にお世話になった」と感謝する。

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