皆川家3代、初の合同展 東京・銀座に個性的な彫刻13点

「三代展」で展示されている皆川嘉左ヱ門さんの「開拓者」
 秋田県横手市十文字町の彫刻家・故皆川嘉左ヱ門さんと、長男の嘉博さん(52)=秋田公立美術大准教授、孫の嘉孝さん(24)=金沢美術工芸大4年=の親子3代による初めての合同展「嘉左ヱ門 三代展」が、東京・銀座の藤屋画廊で開かれている。4月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた。会場には、個性的ながら3代の精神のつながりを感じさせる近作13点が並ぶ。

 嘉左ヱ門さんは農業を営みながら我流で彫刻を始め、故郷の風土に根差した素朴で力強い木彫作品で知られた。「農民彫刻家」として国際展覧会に出品するなど精力的に活動していたが、2018年4月にアトリエで倒れ、そのまま亡くなった。76歳だった。嘉博さんは「彫刻家として円熟期を迎えていただけに残念だった」と惜しむ。

 嘉博さんは父の制作を手伝いながら彫刻家を志し、東京芸大、同大大学院を修了。陶彫の繊細な表現が特徴的で、県内外で個展を開いている。嘉博さんの長男嘉孝さんも祖父、父の姿に影響を受け、大学で彫刻を専攻。大理石を使い、滑らかな曲線美を持つ抽象作品づくりに打ち込む。3人とも県展の特選や特賞を受賞している。

 昨年、嘉博さんは上小阿仁村で開かれたアートイベントに「KAZAEMON Project」(カザエモンプロジェクト)と題して嘉左ヱ門さんの作品を出展。今回はその第2弾という位置付けで、付き合いが深い画廊側の提案もあり「三代展」を開いた。

 木、陶、石と3人それぞれ違った材を用いることについて、嘉博さんは「親と同じことをしたくないという気持ち。自分もそうだった」と話す。ただ「彫刻に懸ける嘉左ヱ門のスピリッツは継承されていく」と話す。新型コロナの影響で上京は断念したが、自身のフェイスブックで会場の様子を紹介している。「嘉左ヱ門を知らない人も多い。若い世代にも作品の魅力を感じてほしい」と語った。

 会期は9月5日まで。

横手市

秋田
「ワンピース」複製原画にファン感激、まんが美術館で企画展
秋田
生育不良ながらも90キロ! ジャンボスイカ、藤原さんV3
秋田
猛毒コバルトヤドクガエル! ぶっとんだ生き物集合、横手
秋田
横手のホップ、四つの味わい 県内醸造所製造のビール、販売開始
秋田
女性像や植物装飾繊細に 県立近代美術館「ミュシャ展」開幕