さんさ中止を決定 コロナ影響、市民や業者ら落胆

例年修理に追われる時期だが「依頼はまだない」と話す高松孝治代表=21日、盛岡市城西町
 本県の真夏を彩る2020年盛岡さんさ踊りの実行委(会長・谷藤裕明盛岡市長)は21日、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、8月1~4日に予定していた開催の中止を正式決定した。中止は1978年の第1回以降初めてで、関連業者や出演団体、市民に動揺が広がった。

 太鼓の製造販売と修理を行う同市城西町の高松義雄太鼓店は例年4月以降に増える企業や団体の修理依頼が今月はゼロ。高松孝治代表(57)は「当たり前にあったものがなくなることは本当に寂しい」と声を絞り出す。

 出演予定団体からも落胆の声が相次いだ。県立大さんさ踊り実行委は3月から予定していた練習を自粛していたが、石神愛代表(3年)=長野市出身=は「目標を失い今は何も考えられない」とショックを隠せない。

 いわて生協(滝沢市)のさんさチームで太鼓を担当する小岩孝之さん(43)=同市室小路=は「いわて生協合併から30年の節目だったが、感染リスクを高めてまで強行するのは難しい」と受け止める。

 ミス太鼓として10年間活動し、ミスさんさ踊り審査員の藤本千花子さん(43)=盛岡市みたけ=は「知名度向上に頑張ってきただけに残念。一日も早く練習が再開できるように願う」と肩を落とす。

 昨年は4日間で計149万1千人(実行委調べ)が訪れた。会場周辺の飲食業にとって、書き入れ時となる祭りの中止は大きな痛手だ。同市内丸の居酒屋、ななしの庵(あん)は期間中、1日の売り上げが1・5倍に伸びる。料理長の若山智士さん(42)は「中止の影響は大きいが、この状況では致し方ない」と嘆く。

 実行委は21日、同市内で役員会を開き、事前に委員162人に募った意見を踏まえて中止を決定。規模を縮小しての実施を求める意見も一部あったが、中止を求める声が大半だった。今年のミスさんさの審査も取りやめる方針だ。

 記者会見で谷藤市長は「感染終息が見通せず、やむを得ない。最優先で感染拡大防止対策に取り組む」とし、実行委員長を務める谷村邦久盛岡商工会議所会頭は「さんさ踊りの楽しさを伝え、勇気を与える何らかの方法を検討していく」と述べた。

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