西馬音内と毛馬内盆踊、無形遺産目指す 全国の「風流」連携

女性たちが優雅な所作を見せる毛馬内の盆踊=2018年8月21日
 国の重要無形民俗文化財で「風流(ふりゅう)」に分類される民俗芸能団体でつくる全国組織が今年発足し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録を目指している。秋田県からは羽後町の西馬音内盆踊(ぼんおどり)保存会と鹿角市の毛馬内盆踊保存会が加盟。最短で2022年の登録に向け連携強化と機運醸成を図っており、本県の両保存会は登録実現を今後の活動の励みにしたいとしている。

 組織名は「全国民俗芸能『風流』保存・振興連合会」で、風流とは、笛や太鼓、唄などのおはやしを伴奏に、集団で踊る民俗芸能。今年2月に都内で設立総会を開き、風流に分類される全国42団体のうち、本県の2団体を含む21都府県の33団体が加盟した。関係自治体も特別会員として参加し、活動を支援する。

 保存伝承が主な目的で、本年度は各民俗芸能を紹介する広報誌やパンフレットを作成する。民俗芸能に関する情報発信やユネスコ無形文化遺産登録に向けた調査研究や要望活動を行うほか、保存会同士の交流も図りたい考え。

 連合会の発足は、「綾子踊(あやこおどり)」の地元である香川県まんのう町が主導した。文化庁によると、国が09年、綾子踊の登録をユネスコに提案したが、未審査のまま登録されていない。そのため、国は登録済みの民俗芸能と類似の芸能をグループ化して改めて登録を目指す方針。風流のユネスコ無形文化遺産には、既に神奈川県三浦市の「チャッキラコ」が登録されている。

 国の動きを受け、まんのう町が全国の団体に参加を呼び掛けた。西馬音内盆踊保存会の柴田貞一郎会長は「無形文化遺産登録までの道のりは長いと思うが、実現すればとても栄誉なこと」と参加した経緯を語る。

 加盟団体には、少子高齢化に伴う担い手確保などの課題がある。毛馬内盆踊保存会の勝又幹雄会長は「各保存会は民俗芸能の保存伝承に強い危機感を抱いている。(登録を目指すことは)活動の強いモチベーションとなるだろう」と話した。

 「西馬音内の盆踊」は毎年8月16~18日に羽後町西馬音内で行われ、編みがさや彦三(ひこさ)頭巾で顔を隠した踊り手が踊る。「毛馬内の盆踊」は毎年8月21~23日に鹿角市十和田毛馬内で実施され、頬かむりをした踊り手がかがり火を囲んで踊る。いずれも本県の三大盆踊りに数えられている。

【風流】

 唄や笛、太鼓、かねなどのはやしを伴奏に、集団で趣向を凝らした装いで踊る民俗芸能。除災や死者の供養、雨乞いなどさまざまな目的で、祭礼や年中行事の機会に各地の伝統的習慣に従って行う。大勢が輪になったり、太鼓を打ちながら踊ったり、多彩な姿がある。

羽後町

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