イナダ、大ブリに育てて冬の収入源に 男鹿の漁港で蓄養

いけすのブリに餌を与える三浦さん=3日、男鹿市
 秋田県が本年度始めた蓄養モデル確立事業が男鹿市船川港の漁港で行われている。港内に網を張っていけすを設け、男鹿沖で取れた小型のブリを育てており、肉質改善や荒天が多い冬場の出荷調整につなげたい考え。県水産漁港課は「安定生産と漁業者の所得向上に向けて、港内を活用した蓄養の可能性を広げたい」とする。

 蓄養は天然の若い魚や脂の乗りが少ない魚を捕獲し育て、魚体を大きくする方法。今回は水深約7メートルの港内に縦5メートル、横5メートル、深さ6メートルのいけすを設置した。事業は県漁業協同組合に委託しており、先月10、11日に小型のブリ120匹を入れた。ブリは男鹿沖の大型定置網「大謀網(だいぼうあみ)漁」で取れたもので、全長30~40センチほどの「イナダ」と呼ばれるものが多い。

 漁業者の三浦幹夫さん(70)=同市船川港双六=が餌やりと水質測定を担当している。三浦さんによると初めの2週間ほどはあまり餌を食べなかったが、その後は徐々に食べるようになった。現在はアジと人工飼料を与えている。蓄養を始めて1カ月のため、まだ大きさに変化は見られない。

 同課によると、男鹿沖では大謀網漁などで夏場を中心に小型のブリが大量に取れる。ブリの旬は冬で、夏は脂の乗りが悪いため市場価値が低く、ほとんどは加工用として県外に出荷されている。蓄養で肉質を改善することで魚価向上が期待できるほか、荒天で出漁できない日が多い冬場に鮮魚を出荷できるという。

 本年度は年末ごろまで育てたブリの一部を、男鹿市複合観光施設「オガーレ」(道の駅おが)の直売所で販売する予定。蓄養による肉質の変化や、冬場の水温が成育にどう影響するかも調査する。

 同課は来年度も継続し、育てる魚種を増やす方針。担当者は「低価格の魚でも蓄養で育てれば価値が上がる。冬場の収入源となる可能性があり、取り組みを進めていきたい」と話した。

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