第18回秋田工芸展、大賞は田村さん(秋田市) 世界平和への願い、こけしで表現

秋田工芸大賞の「Peace・中東と和の融合」
 第18回秋田工芸展(県工芸家協会主催)の審査が4日、秋田市中通の県立美術館で行われ、最高賞の秋田工芸大賞に田村正さん(74)=同市=の「Peace・中東と和の融合」(木竹工)が選ばれた。金属工芸、陶芸、染織などの部門に49人が計54作品を出品した。5日から8日まで同館県民ギャラリーで展示する。

 秋田工芸展は、新人発掘や会員の技術向上を目的に毎年開催している。

 田村さんの作品は、ホルムズ海峡を巡る中東情勢を題材に、世界の平和を願う気持ちを秋田県産のケヤキで作ったこけしで表現した。胴には中東を想起させるアラベスク模様をあしらう一方、顔立ちは日本的で端正なたたずまいに仕上げたことで、中東と和の融合をイメージ。独自性の高さと、強いメッセージ性が評価された。

 秋田魁新報社賞には、石山敦子さん(72)=秋田市=の「鍛銅花瓶『濤々(とうとう)』」(金工)が選ばれた。厚さ1ミリの平らな銅板から作った花瓶の側面に、ハンマーを使って波をイメージした模様を描いた。硫化カリウム溶液で黒く変色させ作品に重厚感を出したといい、波模様の美しさと丁寧な仕上がりが評価された。

 協会の鎌田俊弘会長(77)は「完成度が高く、作り手の思いが込められた心に響く作品ばかりだった。今年は学生からの出品もあり、今後の成長が楽しみだ」と話した。

 第65回秋田県工芸家協会展、特別企画展との併催で、会場には計98作品が展示されている。入場無料。午前10時~午後5時(最終日は4時)。

 そのほかの入賞者は次の通り。(敬称略)

 ▽県知事賞=伊藤祐彩(秋田市、染織)▽県議会議長賞=佐々木イサム(にかほ市、金工)▽県教育長賞=乳井芳子(秋田市、七宝)▽秋田市長賞=小林貴子(由利本荘市、染織)▽秋田市議会議長賞=結城亮(秋田市、漆芸)▽匠賞=渡邉建(秋田市、陶芸)▽発(はなつ)賞=小笠原豊(大館市、木竹工)▽展(ひろげる)賞=芳賀典子(秋田市、ガラス)▽拓(ひらく)賞=吉田豊史(秋田市、木竹工)▽県芸術文化協会賞=土井良子(男鹿市、籐あけびなど)▽県商工会議所連合会賞=松永智子(由利本荘市、諸工芸)▽県商工会連合会賞=大山重幸(秋田市、諸工芸)▽NHK秋田放送局賞=佐藤育実(秋田市、金工)▽ABS秋田放送賞=高橋雅子(秋田市、金工)▽AKT秋田テレビ賞=佐藤雅子(由利本荘市、染織)▽AAB秋田朝日放送賞=佐々木千里(秋田市、陶芸)▽エフエム秋田賞=佐々木弘子(由利本荘市、陶芸)

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