矢巾町の街中を華やかな装束の馬コが練り歩く―。本県の伝統行事「チャグチャグ馬コ」は２９日、同町で初めてのパレードを行う。矢巾は、滝沢市や盛岡市と共に同行事を構成する自治体だが、毎年６月の行進コースからは外れており、開催を求める地元の声が多かった。徳丹城春まつり（町にぎわい創出実行委主催）の中で実施し、来年以降の継続も見据える。担い手や馬コの減少という課題を抱える馬主や関係者は春の人気イベントとして定着させ、チャグチャグ馬コへの町民の愛着が一層高まることを期待する。

　パレードは町内で飼育される３頭を含む装束馬４頭と子馬が、軽やかな鈴の音を響かせながら県消防学校から徳丹城跡まで約２キロを歩く。地元の人々と馬コが直接触れ合う時間も設ける。